こんにちは 更年期真っ只中
リラクゼーションセラピストの渚です。
先日、TBS朝の番組「グッドラック」で、MCの立川志らくさんに加えて、ロンブーの田村淳さんが加わった初回の放送で、このHSPについて取り上げていました。
淳さんも番組内で自分がHSPだということを告白していました。
以前の記事で私は、更年期障害になりやすい人の傾向として「真面目」「頑張り屋」「神経質」というのには、あまり当てはまらないと書きました。
しかし、5人に1人はいると言われるHSP、番組でやっていた項目をチェックすると、完全に自分が当てはまっていました。
今日はこのHSPについて調べたことをお話ししていきたいと思います。
目次
HSPとは
HSPとはアメリカの心理学者エレイン・N・アーロン博士が提唱する
Hinghly Sensitiv Person「ハイリーセンシティブパーソン」の頭文字をとった言葉で、日本語にすると「人一倍繊細な人、敏感な人」といった意味で人の気質を表す名称になります。
人口の20%、つまり5人に1人がHSPではないかと言われています。
しかしHSPとは「気質」をあらわす言葉で、決して病気ではありません。
HSPの4つの特徴
- ものごとを深く考える
- 刺激を受けやすい
- 感情の面で反応しやすく、共感しやすい
- かすかな刺激に対する感受性が強い
アーロン博士は「この4つの特徴にすべて当てはまる人がHSPである」と定義していますが、病気ではないので明確な基準はありません。
上記の特徴の他にも、「一人の時間が必要な人」「人見知りの人」など、誰にでも当てはまりそうな気質を持つ人がHSPの人といえるでしょう。
これらの特徴のネガティブな面にだけ着目してしまうと、職場や学校など組織に属することが難しくなってしまいがちです。そのため、中には自分が悪いと思いつめてしまう人もいるそうです。
わかりやすく言うと、こうした気質を持つ人は職場や家庭などの生活の中で気疲れしやすく、生きづらいと感じているタイプの人が多く、女性よりも男性の方が辛いと言われています。
HSPの気質を強みに変える
HSPの特徴と言える繊細な面を逆手にとり、多彩な才能を発揮しながら、自身がHSPであることを公表しているロンブーの淳さん。
テレビで見かける彼の姿は、MCをしながら多くの人と積極的に話しをしていて、一見HSPとは見えません。
実はMCの仕事では、特に「感情の面で反応しやすく、共感しやすい」というHSPの特徴を生かすことができるといいます。
淳さんは、出演者一人ひとりの表情や声の温度がとても気になるそうです。
そんな風に「気が付くことができる人」だからこそ、気配りという形でHSPの気質を前向きな形に変換できるのかもしれません。
HSPはさまざまな職種で武器になる
HSPの気質は武器になり得ます。
「物事を必要以上に考えてしまう」という特徴は、発想を転換すると「知らないと気が済まない性格」
研究や調査など、知識を深く追求していくことが必要な分野で、強みを発揮できるかもしれません。
HSPに向いていると思われる職種
感受性の豊かさは、芸術家や文筆家といった、クリエイティブな発想が求められる仕事においては最大の武器になる。
カウンセラーや教師、介護士といった、人の対話が多い分野の仕事では、共感性を力として発揮する人も多い。
職種を問わず、プレゼンテーションや物事を伝える場、日頃の同僚のやりとりなど、相手の気持ちになって対話ができる共感性は、人間関係を築くうえで大きな武器になるでしょう。
大切なのはHSPとどう向き合うか
大切なのはHSPの気質を前向きに捉えること、そしてそれを自分自身が知ることです。
どんなに優れた個性や資質を持っていても、自分自身が理解していなければ、それらを最大限に発揮することはできません。
相手の気持ちを察し、気を配ることはもちろん素晴らしいことですが、気を遣いすぎて自分自身が辛い思いをしては生きづらさの解決にはならないでしょう。
HSPは生まれ持っての気質です。それを「個性」として認め、HSPであるということと上手に付き合っていく必要があります。
HSPの対処方法
対処方法としては、自分自身の限界を知ること。
その限界を超えそうになったら、「自分から刺激の量を減らす」「刺激を予測する」などの行動を起こすことが自分を守ります。
人一倍繊細だからこそ生きづらさを感じてしまうことが多いHSP。けれどその特徴を個性として認め、気質を才能として最大限に発揮する。
肩の力を抜いて一度向き合うことで、先が見えてくるかもしれません。
HSPの治療法はない
HSPは病気ではなく気質なので、基本的に治療法はありません。
HSPの繊細さや敏感さは生まれ持った気質です。気質とは、その人が生まれながらに持っている感受性や気分の傾向を指す心の特徴で、環境に影響される性格と違って後天的に変えることはできません。
誤解されやすいのがどこか似たような特徴を持つ、発達障害やうつ病、アスペルガー症候群ですが、それとも全く違います。
HSPの目安のチェックリスト
- 大きな音や雑然とした光景など強い刺激が不快で、煩わしいと感じる
- 忙しい日々が続くと、暗い部屋やベッドなどのプライバシーの守れる場所に逃げ込みたくなる
- 他人の気分に左右される
- 短時間にしなければならないことが多いと、気が動転してしまう(オロオロする)
- 生活や環境に変化があると混乱する
- 子供の頃、親や教師に「内気だ」「敏感だ」と見られていた
- 音楽や美術、芸術に深く感動する
- 繊細な香りや味、音や音楽が好き
- 一度にたくさんのことを頼まれるとイライラする
- ビクッとしやすい
- 最近、睡眠不足や睡眠過多である
- 一日中憂鬱な気分が続く
- 元々、興味のあったことに興味を持てなくなってきた
- 自殺を考えてしまうことがある
すべて「いいえ」を選んだ人はHSPではないでしょう。
1~10を選んだ人はHSPだと思われます。
「はい」を多く選んだ人は、HSPが強い傾向があります。
HSPは病気ではないので、自分の個性として上手に付き合っていきましょう。
もし、HSPでストレスを抱えることが多くなったらうつ病を発症する確率が高いことを知っておきましょう。
11~14のみを選んだ人は、HSPの可能性は低く、ストレスによるうつ病の可能性があります。
1~10に加え、11を選んだ人は、HSPによるストレスが溜まっている。
1~11に加え、12もしくは13を選んだ人は、HSPによるうつ病の可能性があります。
1~10に加え、11~13・14を選んだ人は、HSPによるうつ病の可能性が高く、受診をおススメします。
以前は違ったのに、物事の感じ方が変わり落ち込みやすくなったという人は、うつ病の可能性があります。
HSPの特徴と大きく違うのは、うつ病には「自殺願望」が加わること。
さらに細かいHSPの特徴
考え方が複雑で、深く考えてから行動する
- 1を聞いて、10のことを想像し、考えられる能力がる
- 調べ物を始めると深く掘り下げ、その知識の広さを周りに驚かれる
- お世辞や嘲笑をすぐに見抜いてしまう
- 物事を始めるまでにあれこれ考え、時間がかかる
- その場限りの快楽よりも、生き方や哲学的なものごとに興味があり、浅い人間や話が嫌い
刺激に敏感で疲れやすい
- 人混みや大きな音、騒音が苦手
- 友達との時間は楽しいものの、気疲れしやすく帰宅すると、どっと疲労している
- 映画や音楽、テレビ番組、本などの芸術作品に感動して泣く
- 人の些細な言葉に傷つき、いつまでも忘れられない
- 些細なことに過剰なほど驚いてしまう
人の気持ちに振り回されやすく、共感しやすい
- 人が怒られていると自分のことのように感じ、傷ついたりお腹が痛くなったりする
- 悲しい映画や本などの登場人物に感情移入し、号泣する
- 人のちょとした仕草・目線・声音などに敏感で、機嫌や思っていることがわかる
- 言葉を話せない幼児や動物の気持ちも察することができる
あらゆる感覚が鋭い
- 冷蔵庫の機械音や時計の音が気になってしまうほど、聴覚が敏感である
- 強い光や日光のまぶしさなどが苦手
- 近くにいる人の口臭やタバコの臭いで気分が悪くなる
- カフェインや添加物に敏感に反応してしまう
- 肌着のタグなどチクチクする素材が我慢できないほど気になる
- 第六感がはたらき、よく当たる
この他、絶対的に一人の時間が必要な人、緊張しやすい人、子供のころ親や先生に「繊細」「人見知り」と評価されやすかった人もHSPの可能性が高いといえるでしょう。
アーロン博士は、これら4つの代表的な特徴のうち4つとも当てはまる人をHSPと定義していて、4つのうち3つ当てはまる人はHSPではなく、性格的に内向的な人の可能性が高いといっています。
繊細な人
最近ではこんな本も話題になっています。